農林水産省は、令和2年4月末現在における令和元年産米の「民間在庫の推移」を公表しました。資料は、こちら。
令和2年4月末現在の全国の民間在庫は、出荷・販売段階の合計で205万トンで前年同月より13万トン多くなっています。
昨年12月末現在の民間在庫は、前年同月より19万トン多い状況でしたが、今年1月で14万トン増、2月9万トン増、3月8万トン増と新型コロナウイルス感染拡大で、巣ごもりによる家庭用米仮需(コロナ特需)で在庫は減少傾向となった。
※農林水産省|民間在庫の推移
では、米穀販売事業者における販売数量の動向をみると、
①【小売事業者向け(家庭用米)】が、2月109.6%、3月123.7%、4月109.6%と大幅に増えているのに対し、
②【中食・外食事業等向け(業務用米)】は、2月99.3%、3月88.5%、4月74.9%と大きく落ち込んだ。
令和2年4月末現在の米穀販売業者の販売数量合計は、前年同月比94.0%となっています。
2月・3月・4月は、新型コロナウイルス感染拡大による家庭内職回帰(外出自粛・巣ごもり)で家庭用米を含む主食は仮需要(コロナ特需)で増えたものの、4月中旬ごろから家庭内在庫の増加で買え控えが始まった。5月はその反動で一転して急減し前年割れが出てきている。コロナ特需の反動でコメ消費の冷え込みが危惧されています。
それに対し、業務用米の販売不振は大きく、飲食店は売上半減以上と需要の喪失分を家庭用米で補うことが出来ない状況で、4月の米の販売数量は前年割れし、5月はさらに悪化し前年9割程度とまで言われている。
業務用米の需要喪失は、コメ在庫増加に繋がり業務用米の令和2年産への切り替えはかなり遅れ令和2年産新米相場はかなり冷え込むのではないか。すでに、自由米相場には買いはなく暴落の前兆がある。
コメ売上回復には、かなりの時間を要するがビフォーコロナには直ぐには戻れないのではないだろうか。
※農林水産省|米穀販売業者における販売数量及び販売価格の動向
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