梅雨や雨の多い季節、お米が「黒・赤・褐色・青・灰色」の粉っぽい状態になっている場合は、「カビ」が発生している場合があります。
先日、2カ月前に購入した玄米に虫が湧いていると高知県のお客様がご来店され、その玄米を見るとそれは虫ではなく「カビ」が多量発生し変色したものでした。当店でも、虫がいるとお客様からの玄米・白米を見ると数匹(1~3匹)と言うのが殆どですが、今回は玄米全てにカビが発生し全て変色し、本来の玄米の姿がなくここまでひどい状況は今まで見た経験がありませんでした。
生産者が丹精込めて作ったお米ですので、お客様の家での管理もぜひ生産者の気持ちになって大切に管理して頂きたく思います。玄米・白米を含めお米は、生鮮食料品です。肉・野菜・果物と同じです。これらの生鮮食料品は購入後2か月して開封しないで下さい。お米は生きています、他の生鮮食料品と同じです。
お米は、夏場で2~3日、冬場で2週間頃から空気に触れることで酸化が始まりまり、水分が徐々に抜け、粘り気が弱くなり、食味も落ちてきます。
白米の鮮度は精米してから、夏は2週間、春秋は1ヵ月、冬は1ヵ月半を目安として下さい。
カビの生育温度と、湿度と米の水分(農林水産省資料より)
★温度
多くのカビが盛んに生育・増殖する温度は、20~30℃程度ですが、カビによっては、0~10℃の低温や60℃を超える高温で生育できるものもいます。例えば、アフラトキシンを作るコウジカビの仲間のある種のカビは、6~45℃(最適温度32~33℃)で生育することができ、12~40℃(最適温度25~30℃)でアフラトキシンを作ります。
★相対湿度
湿度が低く乾燥した条件では、カビの生育が抑えられます。環境の相対湿度が70%以下になると、多くのカビは生育できなくなります。一般には、相対湿度70%以上になると、結露しやすくカビやダニが増えやすくなります。
★米の水分
米の貯蔵温度と相対湿度を調整することによって、貯蔵中の米の水分を管理します。玄米を15℃で貯蔵するときは、貯蔵建物内の相対湿度を65%にすると、玄米の水分を15%程度に保つことができます。
カビは、生育に適さない条件でも完全に死滅するわけではありません。胞子が残っている場合は、生育に適した環境となった時に胞子が発芽し、カビが生育する可能性があります。
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