日本作物学会第238回講演会(2014)
道後平野の麦畑から
牧 秀宣 氏
今から27~8年前(昭和60年頃)、四国農業試験場において開発をすすめていたもち麦を、愛媛県農産課を通じて紹介を受け「作ってみないか」と、白と黒(紫)のもち麦を提供されたのをきっかけでもち麦作りに取り組み始めました。
実際に作り始めると、もともともち麦は丈が高いので、成長すると全部倒れてしまった。そこで、農林水産省四国農業試験場(香川県善通寺市)の協力を得て、黒(紫)の色素を残し、丈の短い品種を選別し、本格的に栽培に取り組み始めました。
ただその頃、だれももち麦の栽培方法・精麦方法や活用方法を知らないことに大変苦労されました。
しかし、もち麦の美味しさを知った牧秀宣さんは、もち麦の栽培を続け、何十年もかけてその利用方法などを含めて、全国を自分の足で周り少しづつ市場を開拓し普及させてきました。
(パン屋・ケーキ屋・和菓子屋・せんべい屋・うどん屋・クッキー屋等多方面)
愛媛県東温市(旧:温泉郡重信町北野田地区)で農場を営む牧秀宣さんは、地域の風土に適合した穀物栽培に取り組んみ、赤米・黒米・緑米・コキビ・アワ・裸麦・もち麦・シコクビエ・地トウキビ・小麦を栽培しています。食の安全・安心・健康志向に徹して、雑穀栽培では農薬・肥料をほとんど使わず、米麦作は減農薬栽培に努めています。
昔からの言い伝えに、『自然が恵んだ、土地に合うものを作れ』という言葉がある(牧秀宣氏)
≡ はだか麦は世界で最も少ない麦です ≡
日本では古くからもち性の大麦が栽培され、「もち麦」と呼ばれていました。
四国研究センターで育成された六条裸麦品種「ダイシモチ」の特徴は、アントシアニンという色素により、収穫時期には穂や麦稈(むぎわら)の外皮が 紫色 に着色します。麦飯としては粘りがあるので「もちもち」して美味しく、食物繊維が豊富に含まれて健康的です。
裸麦品種:ダイシモチの「ダイシ」とは、当品種を育成された農研機構四国研究センターが善通寺市にあり、善通寺がご誕生の地の弘法大師(お大師さま)の大師(ダイシ)から名付けられました。
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喜安 正治 (土曜日, 29 10月 2016 08:24)
もち麦に関心があります。 私は伊予郡松前町で小規模ですが 裸麦を栽培しています。
もち麦の栽培が可能であればチャレンジしたいと考えています。
栽培可能なら収穫、乾燥、種子の調達など教えて頂けますか。よろしくお願いします。
メール kiyasu_jh5gyd@yahoo.co.jp