エクアドル茶米菌
(変色)
エクアドル茶米菌による原因(変色)
①「精米を水洗いして一晩おいて炊飯したら、ご飯が褐色になった。」
②「精米を水洗いして炊飯したら、ご飯がぽつんぽつんと褐色した。」
エクアドル茶米菌は、土壤中に広く分布する枯草菌の一変種である。
カビとか色素を生産する細菌の汚染を受けた米粒は外観で判別できますが、エクアドル茶米菌は健全なものと全く区別がつきません。
原因 その1
精米を水洗いして一晩おいて炊飯したらご飯が褐色になった原因は、洗米後高温多湿の状態に放置したので、エクアドル茶米菌が繁殖し、スブテノリンが産生され、炊飯により酸化され褐色になったもので、洗米時よりも炊飯時に目立つのは炊飯により酸化(酸素と結合)されたためであると思われる。
もち米でも、一晩水に浸漬し、暖かい状態に放置し、それを蒸すと薄茶色の米になり、それを餅にするとチョコレート色になってしまう例があります。
原因 その2
精米を水洗いして炊飯したらご飯がぽつんぽつんと褐変した原因は、籾の状態ですでにエクアドル茶米菌に汚染され、スブテノリンが産出し、洗米したことにより空気酸化して発色しかかっていたものが炊飯したことにより酸化が促進され、発色したと思われる。
これらの被害米に毒性はないと言われますが、商品性はなくなってしまいます。
原因 その3
冷蔵庫に長時間保管して置くと、シュードモナス属の低温細菌に汚染され、ピオデルジンという色素が生成されたと考えられる。ピオベルジンは加熱すると黄色から橙色に変色して「赤めし」と呼ばれる現象を引き起こします。この他に、米に含まれる糖とタンパク質によるメイラード反応や研いだ水のミネラル成分などにより着色が起こることもあります。
炊く前は白かったのに、炊きあがった時に変色した場合でも、人体に影響はありません。
【防止策】
これを防ぐには、米を十分に研いで洗米した後、長時間暖かい場所に放置しないことに気をつければ防ぐことができます。
この現象は、主に業務飲食店で多く「お米を研いでザルにあげて炊くマニュアル」をお持ちのお店で多く見られます。これを防止するには、ザル上げをやめるか水を張ってお米を保管するかをお勧めします。この現象は、特に梅雨時期に多く見られます。