おいしい  

 

ごはんの炊き方

 

  


おいしいご飯を炊いて頂くために!  

 

いつものお米が見違えるほどおいしくなる ポイント があります。

 

1.お米を正確にシッカリと計る… お米は重量(150g)で計量!

 

冷蔵庫で冷やされた白米を、冷たいまま計量カップに山盛りに入れ、軽くゆすって白米をカップに入れます。余った白米を割りばしなどでカップの淵に沿って研ぎ落して、正確に1合にしてから、ボウル等に必要な合数をいれます。気を付けてほしいのは、お米の量です。計量カップの上までお米を入れたとしても、軽くカップを叩くとまだお米が入りますので、計量カップは正確にお米を計量することができません。水の量は毎回同じでも、カップのコメの量は違うので、ごはんを炊く度に味が変わってしまいます。

 

重要なのは、1合の重さを150gと決めて重量で計量すると、いつも同じ美味しいごはんが炊けます。

※きちんとお米を計ることが、おいしいごはんを炊くための第一ポイント。 

 

2.きちんと洗米する… お米は研がずに洗うだけ、糠やゴミ・ホコリを取り除く。

 

ポイントは、最初の10秒が勝負! 白米が入っているボウルか炊飯器の内釜に、事前に冷蔵庫で冷やしたお水かミネラルウォーターを素早く注ぎ込み、全ての白米がお水に浸かるよう軽くかき混ぜます。手早く、一気に!はじめは、お米についた糠やゴミ・ホコリを取り除くため一度に大量の水を入れ、洗わず素早くひとかき混ぜ、とにかくすぐ水を捨てる。(冷たい水を使うと良い)

 

※ヌカやゴミなどを含んだ水を、お米に吸収させないために、約10秒程度ですすぐ。

※一度吸い込んだ水は、お米の芯まで吸収され二度と取り除くことは出来ません。

※ザルで洗米したり、研いだりする人がいますが、ザルの網目に米粒が挟まって割れてしまうことがあるのでお勧めしません。(ザルでの洗米は、厳禁です)

 

2回目は、水を捨てた状態(ほぼ水が切れた状態)になっている白米に、ソフトボールを握ったような形に指を広げて差し込みます。そのままの形を保ちながら一定のリズムとスピードで、米粒同士の摩擦を利用して、白米の表面を研磨するようなイメージで、シャカシャカと音を立てながら20回程お米を研ぎます。

底にたまった研ぎ汁を取り除いてから、お水を入れて2~3回かき混ぜ、研ぎ汁を薄めてから流すことを2回します。 

※米を研ぐ時は、必ず水を捨ててから。

※精米技術の進歩により、昔のようにゴシゴシとお米を研ぐ必要はなく、洗う感じで洗米しましょう。ゴシゴシと力を入れて研いでしまうと、米が割れたり米の表面のうまみ層まで削ってしまうので、あくまでも軽く洗う感じでとどめます。最後の水は、やさしく軽く2~3回水を入れ替えると、ふっくらしたツヤのあるご飯に炊き上がります。

※よく研ぎ水が透明になるまで何度も繰り返す人がいますが、水が透明になるまで水を研ぐとデンプンが流れ出て、炊きあがったごはんに甘みがなくなってしまいます。無味無臭のごはんが好みの方はよく研げばよく、ほのかな甘みのあるごはんが好みの方なら研がずに洗うだけでよい。洗米後はザル上げしなくて大丈夫。 …水切りはご法度。(水がうっすらにごる程度で良い)

※ザル上げは、炊飯トラブル(むらのあるベタつくごはん)につながります。さらに水に浸けていないため、糖が出てこないうえに、芯が残ったご飯になってしまうので避けて下さい。
※新米など品質の良い米の場合は、「ザル」にあげておかないほうがよいのですが、古米など品質があまり良くない米などは、ザルにあげておくと微細なひびが入って吸収しやすくなり、かえって軟らかいご飯になります。 


3.大切な水加減をキッチリと

 

なべを炊飯器に移し、分量の水(お米の量の1.2倍)を注いで表面を平らにならす。水加減は、炊飯器の目盛りで正確に計るのが基本ですが、お米によっては炊き上がりがやわらかくなったり、硬くなったりしますので、水加減を調整する必要があります。

 

※硬めのごはんが好きな場合は、水の量を炊飯器の目盛りより若干少なくします。やわらかめが好きな場合はその逆に。ごはんを炊くのに適した水は、硬度100未満の軟水です。(ミネラルウォーターを使用する場合)

※アルカリ度の強いお水は使わないこと。(黄変したり、ベタついたご飯になります)

 

浸漬割れ米
浸漬割れ米

4.お米にしっかりと水を吸わせる 

 

       ≪十分な浸漬がおいしくトラブルのない炊飯の第一歩≫

 

水に入れたら出来れば最低40分~1時間(季節によっては2時間)は、冷たく冷やしたお水に浸し、充分に吸収させて下さい。これがふっくらのコツです。浸漬は米に水を含ませてやわらかくし、内部に熱を伝えやすくすることです。そのため浸漬が足りないと米粒の内部に熱が伝わらないので芯のあるご飯になります。

 

※夏で30分以上(理想は1時間)、冬で1時間以上(理想は2時間)はお水を浸水させて下さい。

※洗米してすぐに炊くと、お米の表面だけがアルファー化し、熱が芯まで届かず芯のあるご飯になります。 

 

★ここがポイント★ … 浸漬割れを出さないことが大切! 

洗米、浸漬の過程で気をつけなければならないことは、割れ米を出さないことです。米の成分が水に溶けだし、炊き上がりがベチャベチャになります。原因は、

 

① お米を乾燥した場所に長時間放置したりすると精白自体がひび割れを起こします。

② 一度水に浸した米はちょっとした乾燥で割れ米になります。ザル上げも上げたまま長時間放置すると必ずひび割れが起きます。気をつけましょう。 

 

5.炊けたらじっくり蒸らす

 …「はじめチョロチョロ中パッパ、赤子なくともふた取るな」

 

ごはんが炊き上がったら、スイッチが切れてもふたを取らず、10~15分は蒸らしておく。

※蒸らしすぎるとごはんが硬くなったり、甘みがなくなります。

※蒸らしの時間が短いと、芯のあるご飯になりやすい。

 

6.最後に、シャリ切りを忘れずに…ここが ポイント

 

余分な水蒸気を逃がし、おいしさを均一にするため、シャリ切りをする。ぬらしたしゃもじを内釜の壁に沿うようぐるりと一周させ、米を十文字に切り、ひとかたまりずつ底からゆっくりほずして空気を入れて入れ替えるように混ぜます。

 

※蒸らし終えたらすぐにほぐすのが、原則です。

十分に蒸らし終わったごはんをこねないで米粒を潰さないように切るように混ぜて空気に触れさすと、お米が水分をとぶのを防ごうとして表面にタンパク質の膜をつくります。ごはんを空気に触れさせると、まるで深呼吸したように、ごはんが生き生きと輝き出し、ベタつきのないしっかりした歯ごたえのあるおいしいごはんになります。かき混ぜずにそのままにしておくと、米粒の表面がべとついた感じになってしまいます。

蒸らし終わったごはんを炊飯器にそのままに入れておくと、炊き上がったごはんの水蒸気が冷えて水となり、釜の内部に付着する。これがごはんに垂れてきて、水っぽくなって臭くなったり、色が悪くなったりしてしまいます。

※炊きたてのごはんにもかかわらず、おいしくないと感じることがあります。

その原因として最も多いのが、炊飯器の上ぶたの汚れです。上ぶたの汚れは、ごはんの味に大きく影響します。毎回掃除が大切です。

※お米は匂いを瞬時に吸収するので、灯油や洗剤などの臭いがお米につかないよう注意。 

 

【注意】 - ザル上げ厳禁か

 

夏場は、洗米後にザル上げし長時間お米を放置すると、米の中心と回りに水分差ができ、そこから亀裂が生じ(砕米)ベチャッとした団子状のご飯に炊き上がります。また、水浸したお米が空気に長い時間触れると『エクアドル茶米菌』等の雑菌が繁殖し、黄~褐色に変色したご飯に炊き上がります。

 


夏場は「冷たい水」で、美味しいごはんに! ★★★★★

水温5℃の「真冬の冷たさの水」と、15℃、25℃の水を使い吸水させ、吸水量の増加速度を実験すると、25℃は急速に水を吸い込み 60分でほぼ飽和状態、15℃では90分、冷たい5℃では120分必要となります。

 

ところが、同じ量を吸い込んでも吸水された米の状態が違います。冷たい水でゆっくりと吸水された米は、米の組織の隅々にまで行き渡り、良質の粘りが強くなり硬さが減少するのです。

 

しかも、保存性も良くなり、劣化速度が遅くなるのです。とにかく、夏場は温かい水での炊飯は禁物です。水に浸けた米を冷蔵庫に一晩など、低温で長時間おくのほうが美味しいごはんになります。

 

炊き始めから沸点に達するまでの温度差があればある程、炊き上がりのごはんが美味しくなります。だから炊くときの水はできるだけ “冷たい水(冷蔵庫で冷やしたお水)” を使ってください。

 

ところで、殆どの米は2時間(120分)で完全に飽和状態になり、それ以上は吸水しません。ただし、約半日(12時間)以上吸水させていると米の旨みや、デンプン質が水に溶解して米粒は砕けやすく、「ベチャッ」としたご飯になり、光沢や食感の悪いご飯になります。 

また、夏場は特に水が腐敗しやすく、菌が発生するので、常温で長時間おくより、冷蔵庫に入れておくことをおすすめします。

 

また、洗米後の米を水に浸けずに「ザル」にあげてしまうと米の表面が乾燥して米が割れやすくなり、さらには水に浸けていないため、糖が出てこないうえに、芯が残ったご飯になってしまうことから、避けたほうがよいでしょう。

新米など品質の良い米の場合は、「ザル」にあげておかないほうがよいのですが、古米など品質があまり良くない米などは、ザルにあげておくと微細なひびが入って吸収しやすくなり、かえって軟らかいご飯になります。

 

お米の浸漬時間が低く(5℃)浸漬時間を長くする(120分)と炊きあがったごはんは軟らかくなり、かつ粘りは増加し品質が向上します。また、ごはんの保存中の水分蒸発も少なく、良食味が長時間保存されます。


お米をお湯で研いではダメ!

美味しいごはんに甘みがあるのは、炊き始めに「アミラーゼ」がお米のデンプンを糖に分解してくれるおかげです。(お米を水で研いだ場合、炊飯の前半に「アミラーゼ」と言う酵素が熱によって働くことでお米のデンプンが糖に分解され、これがごはんの甘味の元となります。)

 

ところが、お米をお湯で研いでしまうと、米粒の温度が上昇し「アミラーゼ」という酵素が働き始め、お米のデンプンが糖化(糖に分解される)してしまいます。糖は水(お湯)に溶けやすいことから、すすぎ水と一緒に甘味が流れ落ちてしまうので、甘味の少ないごはんに炊きあがり舌触りもわるくなることが多いので注意です。

 

また、お湯の温度が高すぎる(30℃以上)と米粒の表面だけが煮えた状態となり、表面と内側とで食感が違って炊き上がってしまいます。例えば、お湯の温度が60℃以上の場合、お米の表面だけが湖状(デンプンが炊飯時より先に「アルファ化」する)になり内部に水が浸透しなくなり芯の残ったご飯に炊きあがります。


浸水が旨さのポイント!

炊飯の最大の基本は、「浸漬」で浸漬割れを起こさないようにじっくり米に吸水させるのが ポイント です。浸漬時間を十分にとるほど、炊飯中の沸騰が良くなり、粘り、艶、甘みを引き出すことができます。

 

浸漬割れ米は、精米が乾燥状態で置かれていたり、吸水の途中で衝撃を与えられることで起こります。精米技術の向上により以前より精米歩合が高い今の白米では、ザル上げも浸水割れ米の原因になります。一度吸水した米を、気温21℃湿度50%以下の状態に置くと、浸水割れ米になりやすくなります。ザル上げが必要なときは、濡れたふきんやラップで保湿してください。

 

浸漬時間の短縮のため、加湿して浸漬するのも、食味を落とします。逆に、米を研いでから冷蔵庫で保存し、その後に炊飯すると、ゆるやかな沸騰になり炊き上がりがおいしくなるので、試してください。お米は水につけてから2時間ぐらいで吸水がとまります。例えば、お米を24時間、水につけておくと米粒がもろくなり、炊飯中にお米が砕け、おいしいごはんにはなりません。

 

また、どのようなお米を、どのような環境で水につけ置きしたかにもよりますが、加えた水には、お米に含まれている糖やアミノ酸などの水に溶ける成分が溶け出しているので、カビや細菌などが繁殖している場合があります。臭いがしたり、見た目がおかしいなど、気になる場合は食べない方が賢明です。 


洗ったお米は、ザル上げしない方が良い (ザルあげ禁止)

お米をザル上げする主な理由は、洗米に付着している水気を切り、加水量(水加減)をきちっとあわせるためのものですが、一般家庭の炊飯ではそれほど気にすることはなく、軽く水を切ったあとで水加減を好みに応じて加減すれば良いことです。

 

ザル上げのもう一つの効果は、お米の表面に細かなひび割れが発生することで、硬めのお米が軟らかくて粘りのあるご飯になると言うことですが、最近のお米はコシヒカリなど、もともと軟らかくて粘りの強いお米が多くなっているので、ザル上げによるこの効果は不要になっています。

 

お米を洗ったあと、ザル上げの時間が長過ぎると一旦お米に吸収された水分が蒸発し、お米の表面が乾燥してひび割れが生じてしまいます。ひび割れが多いお米を炊くと、お米の表面が炊飯過程で崩れてしまい、破裂したような粒の多いベチャっとした食味の悪いごはんになってしまいます。

 

さらに、ザル上げ時間を長くして浸漬時間を短くしてしまうと、酵素によって浸漬中に行われるはずの米デンプンの分解が十分に起こらず(糖の生成がされず)、甘みのあるごはんにならないなどの弊害が多くなります。もし、ザルあげするのであれば、できるだけ短時間で風の当らないように布巾で覆うといった注意が必要です。さらに、ザルをよく洗浄しないと、ザルに付着している細菌類が米の変色の原因となる場合があるので注意する必要があります。   

ザル上げした米を保管する場合の注意点‥特に飲食店で

  • ザルごと保管する場合は必ずラップやふきんでくるんで米が乾かないようにしましょう。
  • ザルごとボールなどに入れて保管する場合はボールの底に水がたまらないように注意しましょう。たまった水に浸かった米と浸かっていなかった米でばらつきがでてしまいます。この場合も必ずラップをかけましょう。
  • ザルから別の密閉容器に移して保管する場合は容器の底に水がたまらないように注意しましょう。
  • 炊飯する前になるべく常温に戻して炊飯しましょう。
  • 夏などあたたかい状態でのザル上げは米が腐敗する可能性も考えられますので、低温で保管することが必要です。また、ザルや、バケツは清潔であることが前提です。 

炊飯トラブルQ&A 一覧表

炊飯トラブル Q&A

ベタベタご飯 芯のあるご飯 パサパサご飯 ツヤのないご飯 ムラのあるご飯
1.洗米 力の入れすぎ   洗いが少ない    
2.水加減 加水量が多すぎ 加水量が少ない 加水量が少ない  

炊く前の米が

水平でない

3.浸漬(吸水)     ザル上げ厳禁 浸漬時間が不足 浸漬時間が短い      
4.火加減

火力が弱い

(蓋隙間)

前炊き温度が高    火力が弱い

炊く量が多く、

火力が弱い

5.むらし むらし不足 むらし不足 むらしすぎ むらしすぎ  
6.ほぐし ほぐし不足   ほぐし不足

ほぐし不足

(全体まぜる)

 
7.保温 ジャー温度が低い 
  長時間の保温 長時間の保温

 

ムラのあるご飯

 

お米に砕米が異常に多く含まれている。(お米をヒビ割れさせないよう注意してください。)

 

だんご状のご飯

 

研ぎすぎによってお米が砕けやすくなっているか、長時間のザル上げによって米粒にヒビ割れが生じている。(長時間力を入れてゴシゴシ研ぎ過ぎないよう注意。長時間のザル上げや天日、外気、直接エアコンの風にあてないよう注意。そして、水浸漬時間を十分取って下さい。)


お米の保管場所と管理

炊飯チェックシート
チェック事項 現状チェック 影  響
1  周辺に湿気や水場のない場所に置いている      はい ・ いいえ   カビの原因になります
2  お米の周辺に臭いの強いものはない   はい ・ いいえ  臭いが付く場合があります    
3  お米の周辺に熱源や温度が高いものはない    はい ・ いいえ  お米の劣化、味の劣化
4  お米にエアコン等の風が直接当たらない   はい ・ いいえ  割れ米の増加
5  直射日光が当たらないところに置いている   はい ・ いいえ  割れ米の増加
6  購入後、1か月以内に使い切っている   はい ・ いいえ  古くなると味が落ちます

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